ミセス【禁じた遊び】歌詞の意味を考察!

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Mrs. GREEN APPLEの「禁じた遊び」は、人を羨み、愛されたいと願いながら、傷つくことを恐れて自分から人間関係や愛情を壊してしまう心を描いた楽曲ではないでしょうか。

一見すると、恋愛における嫉妬やすれ違いを歌った曲にも聴こえます。

しかし歌詞をじっくり読み込んでいくと、そこには恋愛だけでは片づけられない「他人との比較」「劣等感」「自己嫌悪」「嫉妬」「愛されたい気持ち」「愛情を受け取れない苦しさ」が複雑に絡み合っています。

誰かを羨ましく思ってしまう自分。

本当は大切なのに、傷つくのが怖くて突き放してしまう自分。

周囲から愛されていることは分かっているのに、その愛情を素直に受け取れない自分。

「禁じた遊び」は、そんな矛盾した心の内側を描いた、非常に内省的な楽曲だと考えられます。

目次

「禁じた遊び」の歌詞全体のテーマ

「禁じた遊び」の主人公は、心の中にいくつもの矛盾を抱えています。

愛されたい。

でも、愛される価値が自分にあるとは思えない。

誰かを羨ましく思う。

その羨望が、いつしか嫉妬や憎しみに変わってしまう。

嫌われるのが怖い。

だから、嫌われる前に自分から相手を嫌おうとする。

幸せな瞬間もある。

それなのに、その幸せを心の底から受け取ることができない。

つまり、この曲で描かれているのは「不幸な人」の物語ではなく、幸せや愛情を感じることができるのに、それを素直に受け取れない人の苦しさなのではないでしょうか。

そして、その心の癖こそが「禁じた遊び」というタイトルにつながっているように思えます。

他人の輝きが自分の劣等感を刺激する

曲の冒頭では、美しいものを見ることで心が洗われる一方、自分自身の内側にあるものに気づかされるような描写があります。

普通なら、美しいものを見れば心が癒やされるでしょう。

しかし主人公の場合、美しいものを見ることで「自分との差」を意識してしまう。

たとえば、誰かの才能、容姿、恋愛、人間関係、成功などを見たとき、

「すごいな」

だけで終わることができず、

「どうして自分にはないんだろう」

「なぜあの人は持っているのだろう」

という気持ちに変わってしまうのです。

「羨ましい」は憧れだけではない

ここでの羨望は、単純な憧れではないでしょう。

「自分もあんなふうになりたい」という気持ちの裏側には、「自分には何もない」という自己否定が隠れています。

だから、相手が輝けば輝くほど、自分の欠けている部分が目立ってしまう。

相手は何も悪いことをしていない。

それなのに、その存在を見るだけで苦しくなる。

この感情は、嫉妬を経験したことがある人なら、かなりリアルに感じられるのではないでしょうか。

そして怖いのは、羨望が強くなりすぎると、相手への感情が「憧れ」から「憎しみ」へ変わってしまうことです。

「月と太陽」が表す心の二面性

歌詞に登場する月と太陽も、主人公の心を象徴する存在として読むことができます。

月と太陽は、どちらも空を照らす存在ですが、基本的には昼と夜という異なる時間を象徴します。

この二つを主人公の心に重ねると、

「明るく幸せに生きたい自分」と「嫉妬や自己嫌悪に沈む自分」

という二面性が見えてきます。

あるいは、

「誰かを愛したい自分」と「傷つきたくない自分」

とも考えられるでしょう。

主人公の中には、相反する感情が同時に存在しています。

そのため、どちらか一方だけを選ぶことができない。

幸せになりたいと思いながら、不幸になる理由を探してしまう。

愛されたいと思いながら、愛情を疑ってしまう。

「禁じた遊び」は、そんな心の揺れを描いているように感じられます。

「無償の愛」を求める主人公

主人公が求めているものの一つが、条件のない愛情です。

「成功しているから愛される」

「相手の期待に応えられるから愛される」

「良い人だから愛される」

そういった条件ではなく、ただ自分自身を受け入れてほしい。

そんな願いが見えてきます。

しかし、ここにも主人公の矛盾があります。

愛してほしい。

抱きしめてほしい。

でも、自分が「もういい」と思ったら離れてほしい。

つまり主人公は、愛情を求めながら、愛情に深く踏み込まれることも怖がっているのです。

これは「愛されるのが怖い」という感覚にもつながります。

愛されれば愛されるほど、失ったときの痛みも大きくなる。

だから、最初から距離を取っておきたい。

この矛盾こそが、主人公を苦しめています。

「嫌われる前に嫌う」という心の防衛

この曲の中でも特に重要なのが、相手に嫌われる前に、自分から相手を嫌おうとする心理です。

これは恋愛だけではなく、友人関係や家族関係にも起こり得る感情でしょう。

本当は相手を失いたくない。

しかし、相手から拒絶される未来を想像すると怖い。

そこで、

「だったら自分から嫌えばいい」

「自分から関係を終わらせればいい」

という方向に気持ちが動いてしまう。

「先に嫌う」は、本当の嫌いではない

ここが非常に切ないところです。

本当に嫌いなら、相手が離れていってもそれほど苦しくありません。

しかし、この曲の主人公は相手を切ろうとしながら、その相手への感情を捨てきれていない。

つまり「嫌う」という行為は、相手を攻撃するためというより、自分自身を守るための防衛反応なのです。

「捨てられる自分」になる前に、自分から関係を終わらせる。

そうすれば、傷つく原因を自分でコントロールできるからです。

ところが、その結果として本当に大切な人を失ってしまう。

そして主人公は、そのことに気づいているからこそ、自分自身を責めてしまうのでしょう。

「許して」ではなく「許さないで」

さらに印象的なのが、相手から許されることを求めるのではなく、むしろ許さないでほしいというニュアンスです。

普通なら、誰かを傷つけたときには「許してほしい」と願うものです。

ところが主人公は、自分を簡単に許してほしくない。

そこには、

「自分がしてしまったことをなかったことにしたくない」

という罪悪感があるように思えます。

しかし、同時にそこには相手への執着も残っています。

本当に関係を終わらせたいのであれば、相手にどう思われようと関係ありません。

それでも「許さないで」と伝えたくなるのは、まだ相手に自分を見ていてほしいからではないでしょうか。

愛情を拒絶しながら、完全に無関心になってもらうことは怖い。

この矛盾が、主人公の心の複雑さを表しています。

羨望は「憎しみ」へ変わっていく

2番では、1番で描かれた「羨ましい」という感情が、さらに強いものへ変化していきます。

最初は「あの人のようになりたい」。

しかし、相手が何も苦労せずに幸せそうに見えると、

「どうして自分ばかり」

という気持ちが生まれる。

そして、その感情が「憎らしい」というところまで膨らんでいく。

相手が悪いわけではないから苦しい

ここで重要なのは、相手が悪いことをしているわけではないという点です。

相手はただ自分らしく生きているだけかもしれません。

それなのに、主人公の心の中では、その存在が自分の劣等感を刺激してしまう。

だから怒りをぶつける正当な理由もありません。

「なぜ自分はこんなことを思ってしまうのだろう」

という自己嫌悪が、さらに主人公を苦しめてしまう。

他人への嫉妬と、自分自身への嫌悪が、ぐるぐると循環しているのです。

「気づかない人」への苛立ち

主人公は、周囲の感情や自分自身の弱さに気づきすぎているようにも感じられます。

相手の表情や言葉の裏側を考えてしまう。

自分がどう見られているかを気にしてしまう。

他人と自分を比較してしまう。

「もしかしたら嫌われているのではないか」と考えてしまう。

そんな主人公からすると、何も気にせずに生きているように見える人は、とても羨ましい存在です。

しかし、その羨望がまた嫉妬に変わってしまう。

つまり主人公は、「気づかない人」が羨ましいのではなく、何も考えずに自分らしく生きられることそのものを羨んでいるのではないでしょうか。

「君を切った後には僕も共に」の意味

この曲を読み解くうえで非常に重要なのが、相手との関係を断つことと、自分自身が傷つくことが一体になっている点です。

相手を切れば、自分は楽になれる。

そう思って関係を断とうとしても、その相手を好きだった自分まで一緒に傷ついてしまう。

つまり、人を切るということは、単に相手を失うだけではありません。

その人と過ごした時間、その人を好きだった自分、その人から受け取った愛情まで手放すことになります。

だからこそ、主人公は完全に冷たくなれない。

関係を終わらせたいのに、心の中では終わらせたくない。

ここにも「好き」と「嫌い」が同時に存在しています。

「本当は誰よりあなたが好き」という本音

ここまでの感情が、最終的に一つにつながるのが「本当は誰よりあなたが好き」という思いです。

羨ましい。

憎い。

嫌われたくない。

先に嫌いたい。

距離を取りたい。

それでも好き。

一見すると矛盾していますが、実はすべて同じところから生まれています。

それは、相手が大切だからです。

どうでもいい相手なら、ここまで感情が揺れることはありません。

大切だから、失うことが怖い。

大切だから、他の誰かに取られるのが嫌になる。

大切だから、相手の評価が気になる。

そして大切だからこそ、傷つけられる前に自分から距離を取ってしまう。

「禁じた遊び」は、愛情と憎しみを別々のものとして描いているのではなく、強すぎる愛情が処理できなくなった結果として嫉妬や攻撃性が生まれることを描いているのではないでしょうか。

幸せなのに、その幸せを受け取れない

曲の後半では、主人公が完全な不幸ではないことも分かります。

楽しいこともある。

幸せだと感じる瞬間もある。

周囲への感謝もある。

しかし、それでも心の奥底には不安が残っている。

ここが「禁じた遊び」の非常にリアルな部分です。

人生は、楽しいことと悲しいことを足して二で割れば、ちょうど普通になるわけではありません。

楽しい出来事があっても、一つの不安が頭から離れないことがあります。

誰かに優しくされても、「本当に自分のことを大切に思っているのだろうか」と疑ってしまうこともある。

幸せなのに、幸せだと言い切れない。

愛されているのに、愛情が心に入ってこない

主人公は、周囲から向けられている愛情をまったく理解していないわけではありません。

むしろ、分かっています。

感謝もしている。

それなのに、その言葉が心の中に入ってこない。

これは、周囲に愛情がないのではなく、自分自身が愛情を受け取ることを許せない状態なのではないでしょうか。

「自分なんかが愛されるはずがない」

「いつか離れていくはず」

「今は優しくしてくれているだけ」

そんな自己否定や不安があると、どれだけ愛情を受け取っても、それをそのまま信じることができません。

だからこそ、主人公はそんな自分自身を嫌になってしまう。

「禁じた遊び」というタイトルの意味

ここまで歌詞を読み解くと、「禁じた遊び」というタイトルには、いくつかの意味が重なっているように思えます。

自分を傷つける心の癖

嫉妬したり、他人と比較したり、相手の気持ちを疑ったりする。

どれも苦しいのに、やめられない。

それは、自分で自分を傷つける「遊び」のようなものです。

もちろん楽しい遊びではありません。

「やってはいけない」と分かっているのに、繰り返してしまう心の癖なのです。

愛情を試す行為

わざと冷たくする。

距離を置く。

相手が追いかけてくるか確かめる。

こうした行動も、「自分は本当に愛されているのか」を確かめるための行為と考えられます。

しかし、人の愛情を試すほど、関係は壊れやすくなります。

本当はしてはいけないのに、愛されていることを確認したくてやってしまう。

だからこそ「禁じた遊び」と呼べるのではないでしょうか。

自分の矛盾を弄ぶこと

「好きなのか嫌いなのか」

「幸せなのか不幸なのか」

「信じたいのか疑いたいのか」

主人公は、その答えを簡単には出せません。

相反する感情を抱えたまま、自分自身の心を何度も掘り返してしまう。

それもまた「禁じた遊び」の一つなのかもしれません。

まとめ:「禁じた遊び」は愛されたいのに愛情を受け取れない心の告白

Mrs. GREEN APPLEの「禁じた遊び」は、単純な恋愛ソングではなく、愛されたいのに愛情を信じられない人の心を描いた楽曲だと考えられます。

主人公の感情を整理すると、

「他人が羨ましい」
↓
「自分が嫌になる」
↓
「愛されたい」
↓
「でも傷つくのは怖い」
↓
「嫌われる前に自分から嫌う」
↓
「関係を切ろうとする」
↓
「それでも本当は相手が好き」
↓
「周囲の愛情にも感謝している」
↓
「なのに、その愛情を受け取れない」
↓
「そんな自分自身が嫌になる」

という循環になっています。

この曲の苦しさは、主人公が自分の矛盾に気づいているところにあります。

自分が嫉妬していることも、相手を傷つけていることも、本当は相手が好きなことも、周囲から愛されていることも分かっている。

それなのに、感情だけが思い通りにならない。

だからこそ「禁じた遊び」は、誰かを責める歌ではなく、自分自身の弱さや醜さを真正面から見つめた告白のように感じられます。

そして、この曲の最後に残るのは「自分は幸せなのだから、それでいい」という単純な答えではありません。

幸せなのに苦しい。

感謝しているのに受け取れない。

好きなのに傷つけてしまう。

そんな矛盾を抱えたまま、それでも自分自身と向き合っていく。

「禁じた遊び」は、そんな人間の不器用さを描いた曲なのではないでしょうか。

歌詞の出典元

歌詞の全文は著作権で保護されているため、当記事では全文を掲載せず、楽曲の歌詞をもとに意味を考察しています。

Mrs. GREEN APPLE「禁じた遊び」
作詞・作曲:大森元貴
歌詞掲載:各種公式・許諾歌詞サービスをご確認ください。

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